皆さま、如何お過ごしでしょうか。牧歌ブリ吉でございます。
梅雨ももうすぐ終わり…の筈です。
最近、都内でもヒグラシが鳴き始めました。
一方の英国はフラワーショーが真っ盛り。
このようなフラワーショーに行かずとも、ロンドン市内でも花市場に行くと季節外れの花があったりします。
それは花卉業界で通称フライング・ダッチマンと呼ばれるオランダの花業者さんの仕業です。仕業というのも、1990年代のEU経済統合を機に、英国の花卉問屋が衰退していく原因になってしまったからです。
(クリスマス直前のコロンビア市場)
季節によって変化するいろいろなものを眺めるのは楽しいですし、未知のものに触れて見聞の広まる喜びを得る場としての市場はとても魅力的です。仲買さんたちも小売さんたちに花々の魅力を示して、問屋と小売りとの機能分担が成り立っていた時代は古来から長く続いたのです。
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現代の入荷方式は小売りが直接栽培業者に直接オーダーを出す方式が主流です。その方がコストも軽減されますし、消費者にも安く華々しい花が届けられるのです。経済効果も高く便利ですが、ブリ吉には「?」が残りますですね。
モノを実際に見て、ニオイを嗅いで、触って、「う~ん」と感嘆したり、悩んだりしてこそ、モノの新しい価値が生まれ出されるわけで、買い手の心をくすぐって、ビジネスは楽しくなるんではないかな、と思うのです。
(かつてのコヴェント・ガーデン花卉市場。Photo publication permitted by the president from New Covent Garden in 2005.)
映画「メイフェア・レディ」で有名になったコヴェント・ガーデン花卉市場ですが、今やその地名が残された場所にあるものと言えば、雑貨店やお土産屋さんなどのショッピングアーケード、交通博物館、シアター群、レストランなどですね。楽しい場所に変貌を遂げましたが、1974年までは花卉市場だったんです。
フラワー。アレンジメントの先生タエコ・マーヴェリーさんは、コヴェント・ガーデン時代の花卉市場を熟知する唯一の日本人でもあります。活け花小原流の師範もお持ちなので、和洋両「華」文化についてフェアな意見をお持ちの方です。
今や、花真っ盛りの英国ですが、この時期を外しても、まだまだ花を楽しみ、学ぶことは可能です。
(ニュー・コヴェント・ガーデン市場の食堂に貼られた戦前の画像。男性が頭に積んでいるのは、ホテルに配達するFloretの小鉢。花卉市場がロンドンウェストエンドの利便地コヴェント・ガーデンに在った理由は、19世紀急速に発展したホテルのサービスに迅速に対応するため。英国人は、魚の新鮮さよりも花の新鮮さを重視したのです。画像の右側で、Lyons Teaの看板が時代を物語っています。Photo publication permitted by the president from New Covent Garden in 2005.)
因みに、フライング・ダッチマンとは大航海時代に恐れられた幽霊船のことです。10年ほど前まで、オランダのビジネスがそれだけ脅威であったということであって、現在の英国花卉市場の状況は、それなりに落ち着いて来ているようです。
以上、ブリ吉でした。
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