皆様、こにちは。
牧歌ブリ吉でございます。
“G & T, please” と、ここ10年あまりのことになりますが、最近の英国のパブでG&Tと注文すると、「何それ?」聞き返されてしまうんですね。仕方なく、Gin & Tonicと言い直すと判ってくれますが、売り子の英語を聞いていると大体が外国人の留学生です。パブのカウンターでは、会話があまり弾まなくなったと言う年配者もいますが、それでも彼らなりにパブを楽しんでいます。愚痴ではなく、変化を感じるという話です。
【某国の英国式倶楽部バーでおます。最下段に並ぶのは殆どがジン。会員のブリ吉も順番でバーテンダーをたまにやります。スキルは期待しないで下さい】
G&Tはその実、日本で飲んだものが一番美味しかった気がします。浅草のバーだったと思いますが、マスターは誰に対してもとても謙虚な方でした。「英国帰りの方の口に会うかどうか…」と、目の前で作って頂きながら、「へ~ぇ、こういう作り方があるのか~」と、既にG&Tを楽しんでいる自分に気づきました。
【キウリの香りが好きであれば、最高の啜り心地だそうです】
やがて、口びるの両脇にまで広がるフィジーな感覚と、経験したことのないスムーズな味わいに魅了されました。ロンドンのパブで飲むガツンとした味わいで、強いジンの香りが鼻から抜けるG&Tとは明らかに異なります。マスターに「作り方の描写記述はご勘弁を」と断られているので、よう語りませんが、何のスキルも無いアルバイト店員にガバガバと注がれるジンとトニックウォーターが出される英国の場末のパブとは大分違っていたことは確かです。
そうは言うものの、普段飲みはパブのG&Tで充分であります。仕事を終えて、大目のtwo fingers(double)でG&Tをぐわっと飲めば、一瞬ですべてを忘れてリフレッシュします。ただ、ジンはジンジャーエールやソーダで割ることが大半なので、寒い季節にはちょっと、と思われる方も多いでしょう。
ちょっとここで、エピソードを思い出しました。田舎の家族経営のパブでのこと。Two fingersと頼んだら、店員さん(未成年の英人)がジンを注いだグラスに指を2本突っ込んでいました。思わず、It must become better taste. と言って微笑んでしまいました。もちろん、指はテーブルに平行して向けた方がいいよ(The direction of your fingers might be parallel to the table.)と付け加えておきました。優しいなあ、牧歌さん。笑!
で、当方の飲み方ですが、まずはホット・ジン&ライムジュース、つまりジンのお湯割りで身体を温めてから、改めてソーダとトニックウォーターを混ぜたジンを頂くような感じです。英国ではHot Toddyと言いますね。人気の組み合わせは、スピリッツにハチミツとシナモンスティックを添える方法。ブリ吉の場合は、ジンや黒糖焼酎などに熱(あっつ)いスモーキー・アールグレイ紅茶をまじぇちゃいます。これを口にした人々は目を丸くして、「え、何?これはおいしい!」と言われるのが楽しみです。
最近は日本人に合わせた出汁(だし)入りジンも出て来ています。というのは、もちろん冗談で、スパイスの効いたジンも登場しています。
日本でも購入可能ですが、やはりジンも英国のパブで飲んでみたいですね。ブリ吉は定番の散歩の後、行きつけのパブで一杯やるのが定番です。行きつけのパブのイイところは、メニューに無くても、言えば作ってくれること。英国の新しい場所を探訪することも楽しいですが、ひとつ所に通う楽しみも格別です。
それから、日本在の拙友人(ウィスク・イー社David Croll氏)も日本国内生産の始まるジンの流通に関与しています。こちらも合わせてお楽しみ下さい。
以上、ブリ吉でした。
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