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地球と音楽 Planet Earth in Concert

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みなさんこんにちは、ブリ吉です。

去る4月30日、英国BBC制作のPlanet Earth in Concertを観て参りました。
ブリ吉は今回で2度目です。
前回は2013年の初め、NHKホールで行われ、スクリーンがあまりにも上に設置されていたために、首が疲れてしまったことが思い起こされますが、自然の映像をひとつのプロットにまとめて、語りではなく音楽で観る者の感性を捉える手法には感服しました。


今回も同じような感動を得たいと、且つ前回よりも観やすく改善されたのかな、と期待しつつ足を運びました。


「プラネット・アース in コンサート」


全体の内容はこのウェブに概略が載っているので、多くは語りませんが、考えてみれば、英国のテレビ番組は自然をテーマにしたものが多いと思います。ブリテン島の海岸をどんどん回っていく「コースト」というシリーズ番組もありますし、動物の生態や庭や広大な風景を通じて花や植物にスポットを当てて、いにしえからのヒトとの関わりを示していくものが容易にいくつも思い起こされます。






そして、そのような自然をテーマにする英国人の姿勢が、どこら辺の時代から始まったのか、と考えてみると、たぶん産業革命の中頃からではないかなあ、と直観します。すなわち、19世紀の終わりころのナショナル・トラスト運動の設立の頃になります。



元来、自然とは恐ろしいものでした。暗黒の森には魑魅魍魎が棲んでいたというイメージは映画ハリー・ポターからも観て取れることです。





しかし、森を伐採し、近代化が進んだ産業革命以後から「自然を大事にする意識」というのが、英国人の心に芽生え始めたのです。「ピーター・ラビット」の作者ベアトリクス・ポターもその運動の一環として16㎢を大人買いして「開発しちゃだめよ」という地域を作っています。





ナショナル・トラスト

ブリ吉も、この団体ナショナル・トラストには、けっこう恩恵に預かっています。英国に戻ると、事あるごとにナショナル・トラストの買い上げた風光明媚なガーデンを観に行くので、必ず年間会員になります。旅行のテーマとしてナショナル・トラスト巡りをされる場合、4か所以上行かれるのでしたら、年間会費で元が取れると思いますので、お奨めでござんす。



一番良い季節は5月~8月ですが、季節ごとの良さも見逃せません。ブリ吉は幼い子供たちと一緒に、Siwshy Swashyと言いながら、落ち葉の中を歩く10月が楽しいです。但し、真冬は休館していているところが多いのでご注意を。


産業革命というのは、自然が失われる転機としてよく挙げられるのですが、実はそれ以前も、英国の場合は牧草地を作ることと、家を建てることで、広葉樹のブリテン島を芝草の島に変えてしまったのですね。


それでゆるゆると大航海時代に向かいます。その後は、産業革命以前に、農業革命なんつーのもあったりして、食事が豊かになりつつ、人口も増え、それで、資源に困って帝国主義時代に突入するわけです。世の中はだんだん都市化され、且つ工場の煙に巻かれ、英国は世界発の大規模公害国へと変わって行きます。


「自然は守らなくちゃいけない」と、その後の産業社会の経過を案じた人はベアトリクス・ポター嬢だけではありませぬ。日本にも来たことのあるご婦人も居ました。「日本奥地紀行」という本を明治時代に上梓したイザベラ・バードという女性旅行家です。


バードさんは明治初期の日本に来て英国公使館(当時は大使館とは呼びませんのことよ)を拠点に日本中を巡りました。そして、近代化されていく日本の行く末を案じていたのです。バードさんの記述に拠れば、山と言えばスイス、海岸線と言えば日本と言えるほど、両国の自然美に圧倒され、魅了されたということでした。世界を回った人物の見識だけに信頼できるものでありましょうね。


ブリ吉の世代は1960年代に「野生の王国」というテレビ番組を観て育ってきました。これは今回ブリ吉が鑑賞したプラネット・アースinコンサートの映像の原型とも言うべきもので、英国BBCが制作し、ディビッド・アッテンボローが主演と監修を行った自然系の番組や、アメリカのディスカバリー系の番組を日本の某局が編集して放映していたんですね。


例えば、「食うか食われるか」の場面、「春の始まり」の場面、「動物の子供たちの成長」の場面などなど、それぞれが一つのプロットとして編集されていました。これらには更なる原型があって、それが英国の「ピーター・ラビット」だったり、アメリカの「シートン動物記」だったり、するのですね。


読み物での物語風、そしてテレビでの解説風、そしてPlanet Earth in Concertのような感性に訴える映像と音楽のコラボ風へと進化して、これからの未来を託すメッセージを発信しているのだな、と思った次第です。コンサートと映像で地球全体を表現する企画、これかられも目が離せませんですね。


ブリ吉でした。

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