英国のミドルクラス層から絶大なる支持を得る量販店Waitroseで、30年近くに渡って食品の仕入れ担当で取締役まで昇進した英人の友人(女性)が昨年早期退職して、日本旅行のついでに、今週ブリ吉夫婦(ブリ子さんは妻ではありません。笑!)に会いに来てくれました。
まず、彼女の早期退職の理由から触れましょう。
「人生を豊かな気持ちで終えたいの。そのために必要なのはお金だけではないから、楽しくて、ヒトのためになることと自分のためになることをバランスよく行って人生を全うしたいの。まだ50歳を超えたばかりだし、もっといろいろ学びたいし、たとえつましい生活であっても、人生を楽しみたいわ」
子どもたちが大学を卒業して、もう自分の役割は終わった気分だと、現在のブリ吉の心境を述べると、彼女は、それは違うと穏やかに応えてくれました。彼女は、先日の英国大使館の写真展のことに触れ、ヒトに感動を与える仕事が出来るのだから、もっとそういう仕事を広げて行くべきだと言うのです。
言われてみれば、そうかもしれませんね。人に認められるというのは、生きて行くうえでもっとも大事なことのひとつです。でも、ブリ吉の歴史研究はいろいろな障害にぶち当たっているので、ヒトに感動を与えている一方で、様々な業(ごう)も感じています。世の中は認めてくれるヒトばかりではないのですね…。
ともあれ、彼女のような理由で早期退職する英国の友人、知人はブリ吉の回りで増えています。日本人の親類でもそういうヒトはいますが、もう少し年齢が進んでから田舎で隠遁生活を楽しんでいますから、ちょっと事情が異なります。
英国人の中でこういうライフスタイルが増えつつあるのは、これまでに唱えられて来た経済理論がことごとく人心と国家を惑わしつつ、その様子を落ち着いて眺めていた人々が価値観の相違を確信しつつあること、そして、単に考え方の違いだけでなく、英国の社会的なインフラが整っているから、と言えなくもないと思います。
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数年前に、どこかの雑誌で「英国人の人生の誕生から終章まで」という企画を請け負って、40頁以上に渡って、社会学的な記事を掲載したことがあります。
「結婚」「誕生」「住宅」「人生の終章」という4つカテゴリで語ったものですが、総じて人間と自然との関係、そして人間と宗教との関係の2つの関係性が英国人の人生観を支配していることに気づきました。
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そういった価値観は、英国の自然風景の中の一部に個人を埋没させることで湧き上がってくるのではないか。ブリ吉はここ数年、英国を離れて生活していますが、久々に会った友人はそんなことを示唆してくれたように思えます。
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旅行で英国にいらっしゃる日本の皆様の中にも、ハイキングやドライブだけで幸せな気持ちになれる、と仰る方は数多くいらっしゃいます。これからの季節、特に日本が梅雨の時期の英国は快晴に恵まれます。
この時期こそ英国への旅行計画を立てる絶好のタイミングではないでしょうか。風景や環境は人生観や思考を変えてくれます。旅とはそんなものであって、英国に何度も旅する方は「あの気楽さ」を求めてお出でなるのではないか、と思うわけです。
ブリ吉
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