皆さま、こにちは。
牧歌ブリ吉でございます。
いよいよクリスマスです。
英国の大学生である息子がGFを連れて親元に戻って参りました。
数年前に英国の大学を卒業した娘も勤め先の某国から親元に戻って参りました。
奴ら、久々の日本に戻るなり一斉に話題にするのは、食べ物のことです。なにしろ、幼い頃の7年間、彼らは日本で生活していたので、日本の味は彼らの人生を投射するものなのです。
息子は父親が1977年から行きつけている定食屋の菜肉丼と餃子を最大の楽しみに、娘は納豆発祥の地秋田県横手市産の納豆と、築地ナカトウの西京漬けや塩シャケをたらふく食べたいと申しております。
しかし、彼らが日本に戻ると最初に行く店は場末のラーメン屋です。しかも、神田某所の東京しょうゆ味のラーメンです。「マズイ!でも、好き」なのだそうです。考えてみれば、場末のしょうゆラーメンは、英国はおろか他国では味わえません。なぜなら、味だけでなく、椅子やテーブルまで脂ぎった店内の雰囲気も味わいの要素のひとつだからなのです。
まさに我が子らのコンフォート・フード(ほっとする食事)なのでありまして、特に美味しさを求めているわけではないのですね。
息子は、彼のコンフォート・フードをGFに紹介してみたのですが、雰囲気も味もあまりお気に召さなかったようです。彼女はヨークシャー出身の恵まれた家庭で育ったお嬢さんで、お国訛りもありません。地元民にもあまり触れることのない完全な箱入り娘で、たぶん、典型的な英国人であり、小奇麗な食事処しか行ったことがないのだろうなと思われました。
で、彼女に聞いてみました。
「貴女にとってコンフォート・フードは何なの?」
「朝食はマーマイトを塗ったトーストかなぁ?特に考えたことなかったけど、こうして日本に来て1週間も過ごしてみると、普段食べて来たものがすべて懐かしく思えるわ」
伊豆の旅館にも泊まったのですが、案の定、魚料理はすべてダメで、予め依頼しておいたすき焼きを突いて楽しんでいました。築地のホルモン屋に連れてい行くと、ホルモンとライスをちゃんと食べていたので、試みるチャレンジ精神はあったわけで、単なる箱入り娘ではありませんでしたが、受け入れがたい食事を断るときは遠まわしに言葉を尽して表現します。「ナイスだけど、今はいいわ」みたいな…。
和食は世界のどんな食事よりもバリエーションが豊富だな、と思うのはこういう時です。一方で、海外ではどこに行ってもチョイスが少ないので、ややあって空腹も限界を超えると、「しょうがない。食べるか」という気持ちになったことは多々思い起こされます。
ブリ吉にとって、英国のコンフォート・フードと言えば、トーステッド・ハム&チーズ・サンドウィッチ(Toasted Ham and Cheese Sandwich)です。ハムは英国のハニーローストが最高ですし、チーズはマチュア以上に熟成したチェダーでなければイケません。パンも全粒粉です。片面をパリッと焼いた表面は食むとサクッ、溶けたチーズがむにゅっと頬の内側に触れます。咀嚼すると、ハムのモイストな旨みと昇華された香りが鼻から抜けて行きます。至上の幸福のひと時です。朝のカフェでミルクティを啜りながら、ひとりニヤリとモグモグ食べるのです。ミルクティを静かにズズッと啜ってもう一度にんまりするのもイイでしょう。
サクッ、モグモグ、にやり、ズズッ、にんまり。⇒ はあ、幸せ。コンフォートォ。
これらの組み合わせが最もおいしく感じるには、外的要因、すなわち環境と雰囲気も必要です。
さて、極寒の英国に参りましょうか。
以上、ブリ吉でした。
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