皆さま、こにちは。
牧歌ブリ吉でございます。
とうとう年末でございますな。
今年は当方も久々に英国でクリスマスを過ごす予定です。
子供たちが幼かったころは親戚が一同に介する機会はとても大切でしたので、海外に住んでいてもできるだけ英国に戻って本場のクリスマスを家族で過ごせるように心掛けていました。
【1995年頃、リージェントストリートのクリスマスライト。この頃から派手になって行きましたな】
でも、在外邦人の場合、特に国際婚したケースでは、クリスマス期間に相方の家族と過ごしていて、強烈な孤独感を覚え、うつ状態になる人も少なくないようです。その孤独感をわざわざ味わいにクリスマスの英国にいらっしゃる邦人旅行者も居るようですが、当方の理解を超えています。笑
【ロンドン郊外のクリスマスライトは街頭に小さいライトをぐるぐる巻きにしたもの。初めて見た時はクリスマスを祝っているようには到底見えないほど、地味ぃなものでした】
以前、航空旅行業に従事していた頃のこと、1990年頃だったと思いますが、初めての海外旅行に来たと言う日本人女性がロンドンの元弊社の受付にいらっしゃいました。
ご存知のように、英国のクリスマスデイは25日に始まり、26日のボクシングデイ、31日のニューイヤーズイヴ、1月1日のニューイヤーズデイ、そして1月5日または6日の十二夜(Twelfth night)まで続きます。ここ20年ほど前からボクシングデイにはバーゲンセールが始まり、クリスマス前の半額になる商品も巷に溢れます。
【ボクシングデイの朝。義弟の家が1600年築の元小作農家の家屋で、玄関を出るとこんな景色。食事前に散歩に行きます】
さて、話は90年代初頭に戻って、まだ20代前半と思しきお客様がいらしたのは、確か12月27日のこと。クリスマスの中日ではありますが、当方はふつうに出勤の日でした。繁忙期はとっくに終わっていますが、春のシーズンのための準備と企画を練る仕事に集中しているところでした。ほとんどの職員が休暇に入り、昼休みだったこともあり、管理職の当方しか日本語対応できる者がいなかった状況でした。日本から来たいわゆるインバウンドのお客様と当方のセクションとは接点が無い筈ですので、どう対応したものか…。
ご用件を伺うと、
「もう帰りたいんです。航空券を売って下さい」
「え、片道ですと弊社便で1200ポンド(当時約24万円)ほど掛かりますよ。それに今はとても混んでいますので、お席が殆ど無いと思います。一体どうなさったんですか?」
「24日に着いたんですけど、寒いし、言葉は分からないし、食べるものはよく分からないし、25日も26日も店は開いてないし、クリスマスの飾りは地味だし、一体何をしに来たのかよく分からないんです」
と、半泣きで怒りを表しておられたのです。
「食事はどうされたんですか?」
「ホテルでは冷たいパンの朝食しか出してくれないので、残りの果物とパンをバスケットから取って一日中抱えていて、我慢できなくなった時に食べました。でも、今日になって中華街の店が開いていることに気付いて、先ほどは2日ぶりにちゃんとしたものを食べられました。飢え死にするかと思いました」
訴える目から涙がこぼれそうでした。
「ご帰国はいつの予定ですか?」
「30日です」
「あと3日じゃないですか。3日間のために24万円を払うのはもったいないですよね。それより地図で名所を示してあげますから、散歩されたらどうですか?せっかく英国に来たんだし、今日からは店も開いてますので買い物もできるでしょう」
と、なだめて、いくつかの観光スポットを地図上でご案内して差し上げました。
その方はけっこう無計画にロンドンまでいらしたようで、英国のクリスマスがどういうものであるかが全く判っていなかったようです。
当方が独身であれば、お相手をしたくなるほどのルックスをされていましたが、そこまで親切にする理由も無いので、「英国を嫌いにならないでくださいね」と念じて送り出しました。
【クリスマス期間中から始まるバーゲンセールにはビクトリア女王陛下も厳かにお出迎え?】
それから数か月して、その女性からお礼のお手紙を頂戴しましたら、当方のご案内で少し積極的になれたらしく、その後の2日間はロンドン中の公園をとにかく歩いたそうです。デジカメ前の時代でしたが、出来るだけ写真も撮ったそうです。
まだ、ネットの無い時代でしたのに、薄っぺらい旅行ガイドしか持っておられなかったので、けっこう途方に暮れたとのことでした。わずか26年前のことですが、現代になってモバイルやスマホに慣れてしまうと、当時の彼女は武器も持たずに無法地帯を歩くような気分だったかもしれませんね。
ところで、情報収集の楽になった現代でも、ちょいと困るのは旅行中の病気ではないでしょうか。
常備薬を日本から持参するに越したことはありませんが、以下の画像を見て頂くと、症状に応じた適切な薬が見つかるかもしれません。
瓶入りシロップのCovonia(コヴォニア)は咳止め。
赤のIndigestion ReliefとRennieは胸やけの薬。水を飲まず、嚙み砕く薬です。
Bonjelaは口内炎の塗り薬ですが、歯茎などの敏感部分に塗っても効果あります。
Paracetamolは頭痛や生理痛。
Haemorrhoid Reliefは痔の塗り薬。
cetirizine hydrochlorideは抗ヒスタミンの飲み薬。
BeechamsやCold & Flu ReliefにはParacetamolが含有されています。お湯に溶かして飲みます。
どれも、日本人の身体には強すぎる傾向にありますので、自己責任でお願いします。
クスリの詳しい内容については、当方では責任を負いかねますので、ここにはヒントとして役立ちそうなクスリの画像を掲載させて頂きます。
25年前のあのお客様には「クスリと笑う笑い薬」が必要だったかな。
本日は、この薬の話だけと思って書き始めたら、26年前のあの美女のお客様のことを思い出して、指先が動いてしまいました。
以上、ブリ吉でした。
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